06 羊頭狗肉?すっきりしない営業マンの対応

 

 

「12月は中古車相場も底でして、これから3月に向けてよくなっていくんですよ」

 

1店目の中古車買取店で聞いた言葉が頭をよぎりました。

 

”これから相場が上昇するなら、180万円は固いところだな”こんな勝手な想像をしていました。

 

 

 

2店目はC市にある買取店Yですが、ここでは販売もしていました。

 

ちょうど新春のイベントを開催中で、駐車場に入ると大勢で出迎えてくれました。

 

 

 

 

「買取の査定してもらえますか?」

 

 

「もちろんです。どうぞ店内へ!」

 

 

 

自動車の現物展示もしていて、営業マンが5、6人いる店舗でした。

 

実はこのお店には期待をしていました。

 

このお店のホームページに他の中古車買取店との違いが掲載されていたのです。

 

 

 

 

一般的な中古車買取店は買い取った車をカーオークションに出品します。

 

そこで落札された金額と買取価格の差額が粗利益になるのです。

 

車を運ぶ陸送費やオークションの費用などを差し引いて営業利益がでてきます。

 

オークションで落札するのは主に中古車販売店だそうで、当然ユーザーへ販売して利益がでる価格で買います。

 

ユーザーへの中古車販売価格から(買取店の利益+経費)と(販売店の利益+経費)が差し引かれた金額が”買取価格”になるのです。

 

 

 

 

しかし、Y店は自社で直接販売もしているので、(販売店の利益+経費)が不要になるから”高価買取”ができるというのです。

 

買取専門店より二割以上も高く買ってくれるというような内容です。

 

もちろん期待に胸を膨らませて、査定を待ちました。

 

 

 

いちまで待ってもなかなか査定金額がでてきません。

 

営業の方にはここが2店目であることと、1店目の買取店が180万くらいまではガンバッてくれそうということを伝えていました。

 

変なかけ引きはあまりしたくなかったので、ある程度正直に話をしていたのです。

 

何度も席を外していた営業の方が手に紙をもってきたのは40、50分経ったころです。

 

 

 

「あのー、お客さまと同じような車の落札情報を調べてもらっていたんですが」

 

 

 

おもむろにA4のコピー用紙を私の前に出してこられました。

 

 

「通常ですとこういったものをお見せしていないんですが・・・」

 

 

コピー用紙には160万ほどで落札された自動車の情報がプリントされていました。

 

私のと同じ車種で年式も同じですが、車検もなく走行距離も3倍以上、色も違うものです。

 

 

「本部でもいろいろ調べてもらってたんですが、厳しそうなんです」

 

 

「御社のホームページでの説明と大きく違いますね」

 

 

「えっ、ホームページですか?」

 

 

 

営業の方は全然知らない様子だったので、目の前に商談用のパソコンを使って説明させてもらいました。

 

うたい文句通りなら、買取価格は200万円くらいになる計算です。

 

しかし、実際には1店目の提示価格にも全く及ばないような感じでした。

 

ユーザーへの直販はしているのでしょうが、買取価格への反映はされていないようです。

 

 

 

最大のポイントとしてPRしていることが、肝心の営業マンが知らないということがあり得ます。

 

過度な期待はショックも大きくなるので、控えめにしておく必要がありそうです。

 

 

 

重苦しい空気の中、ムダな時間を過ごした店舗をあとにしました。

 

 

 07  まさかの査定拒否、でも感謝?

 

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