08 最低買取価格!あいた口がふさがらない
自動車メーカーディーラー系の買取店Xの営業マンの帰り際のひと言
「たぶん○○さんとかの方がうちより高い査定をしてもらえると思いますよ」
この言葉を頭の中に残しながら車を走らせていると、U店の看板が前方に見えてきました。
実は別の店舗に行こうと考えていたのですが、せっかくなので寄ることにしました。
駐車場に入ると、すぐに男性がかけ寄ってくれ誘導してくれます。
ドアを開けると、すかさず声をかけてくれます。
「いらっしゃいませ。今日はお車の査定でお越しですか?」
店内に入ると、商談コーナーへ案内されました。
大手買取店だけあって、店舗もしっかり作られています。
接客の社員教育も行き届いていて、気持ちよく過ごせそうでした。
営業の方に車検証とキーを手渡し、査定を待まちました。
10分ほどで戻られたので査定金額が聞けると思ったら、パソコンを使った説明が始まりました。
中古車買取市場のしくみを話してくれるのですが、肝心の価格は教えてくれません。
どうもお客さんに買取価格の妥当性を認識させるためにパソコンを使っているようでした。
一通りの説明が終わると、営業マンはいったん席を外しました。
すぐに戻ってくると、手にした紙を差し出しこう言いました。
「これは別のお客さまのものなんですが、こんな風にコンピュータで価格がでてくるんですよ」
価格のところだけを見せてくれたんですが、そこには244万円と印刷されていました。
”高価買取”を期待させる演出なのかなと、思われました。
「お客さまの査定も今出していますので、もう少しお待ちください」
そう言うと、再び席を外しました。
来店してからすでぶ30分以上経っていて、すこしイライラしてきました。
その気持ちを逆なでするかのように、20分ほど経っても戻ってきませんでした。
もう査定をキャンセルしようかと思ったとき、別の男性が商談コーナーにやってきました。
「お待たせして申し訳ございません。○○なんですが、クレームで別のお客さまが急に来られて対応しているのんです。」
「まだ、かかりそうですか?」
「もう来れると思うんですが。私が途中から説明するより○○からご案内させていただいた方がいいと思いますので・・」
こう告げるとその人は去っていきました。
そして5分ほどしてから、担当の営業マンがようやく戻ってきました、
「長い時間お待たせして申し訳ございません。お客さまからクレームの電話を対応していたものですから・・・」
”お客さんが来てるとさっきの人は言ってたけど・・・?”
「査定価格の方も出ましたので、どうぞご覧ください」
差し出された価格を見て、あ然!!
「これが査定価格ですか?」
「はい、そうですが・・・」
「まったく話にならないですね」
「他店さんと価格差がありますか?」
「何十万も違いますよ」
「・・・そうなんですか」
それまで饒舌に話してした姿は一変していました。
待たせるだけ待たせて、出てきた査定が92万円です。
他店との査定の違いが大きすぎて、怒りを通り越してあきれてしまいました。
パソコンで買取のしくみを説明しているとき、営業さんがこんなことを言ってました。
「本部の賢い連中が査定のプログラムを作っているんですよ」
「修理の多い車は後で費用がかかるので、そんなところもデータとして登録してるんです」
「全国のオークション会場の膨大な落札データを入手できるんで、適正な相場を出せるんです」
「うちは買い取った自動車を早く処分できるので、その分経費を抑えられるんですよ」
取引量の多い車種はデータも豊富で、査定金額もすぐに出てくるようです。
査定してもらったクルマは情報量が少なかったので、コンピュータも”適正価格”が出せなかったように思います。
外車ということで、販売後の”リスク”も買取価格から差し引かれた感じもありました。
ビジネスですから利益を得るのは当然のことです。
しかし、あまりにも格差がありすぎです。
そこに”適正さ”がないことには、ユーザーからの信頼を失う危険性があります。
もし最初にこのお店へ来ていたら、92万円が買取価格の相場と思い契約していたかもしれません。
ユーザー側の情報量が少ないので、複数の店舗から査定価格を出してもらうことは買取交渉には必須です。
U店の駐車場を出る際、営業マンがたずねてきました。
「うちより高い査定はT店ですか?」
「そこじゃないです」
”T店が近くにあるんだ”
スマホを検索してみると、T店が出てきました。
帰り道なので寄ってみることにしました。
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2012年1月15日 | コメント/トラックバック(0) |
カテゴリー:08 中古車”高価”買取物語