一世帯に2.5台の自家用乗用車

 

 

アパート経営を提案するある企業が、ある地方都市に進出したことがありました。

 

他のエリアで実績を積み重ね、入居者を集めるノウハウに自信を持っていました。

 

オーナー(地主)さんに成功事例を説明すると、説得力もあり案件受注も順調に進みました。

 

 

 

 

受注さえできれば、建築から入居者集めまでは過去のデータに基づき、体系化されているので何の心配もいりません。

 

アパートが完成し入居者が入れば、あとはある程度安定的に運営ができます。

 

その成功事例をネタにして、新たなオーナー探しをすれば受注は増やしていけます。

 

 

 

 

ところが、入居者募集をしてもなかなか集まらないという事態が発生してしまったのです。

 

他のエリアならすでに9割方埋まっている時期なのに、どのアパートも1~2割程度しか入居者が決まっていません。

 

信じがたい事態に、急きょ調査が行われることになりました。

 

 

 

 

そしてある事実が判明しました。

 

入居者がそのアパートを選ばない理由は、自動車の駐車場にあったのです。

 

このアパートには、すべての入居者分の駐車スペースが確保されていました。

 

平面駐車でスペースに十分な余裕もあります。

 

それなのに、不満があるというのです。

 

 

 

 

不満の理由は1台分しか駐車スペースがなかったからです。

 

単身者向けのワンルームなら1台分でもよかったのでしょう。

 

しかし、このアパートは2DKの広さがあり、新婚さんや若い夫婦も入居者の対象になっていました。

 

夫婦共働きが多く、奥さんも”足”としての自動車が必要だったのです。

 

 

 

 

一世帯あたりの自家用乗用車保有台数を見てみましょう。

 

1位が福井県の2.5台、2位は群馬県1.8台です。

 

一番少ないのが東京都で0.5台、一家に1台なのは兵庫県です。

 

全国平均でいくと、1.2台所有しています。

 

 

 

 

結構多くの自動車を持っているものだと、再認識しました。

 

 

冒頭のアパートを手掛ける企業は、その後ファミリータイプは2台駐車を基本にしました。

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2012年1月31日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:クルマ雑記

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